このページの本文へジャンプする

トピックス

体験を積み重ね経験化することで人間力を培おう!

2024/04/08

 桜花爛漫、校庭の桜が、皆さんのご入学を歓迎するように咲き誇っています。ですが、私には、ステージの左右に咲く、生徒会が作成した桜のオブジェがなにより皆さんのご入学を大歓迎していると感じています。

 本日、ここに東海大学付属福岡高等学校 第59回入学式を挙行できることは、誠にうれしいところでございます。ただいま、入学を許可いたしました、凛と目を輝かせた新入生の皆さん、保護者の皆様、ご入学おめでとうございます。数ある高校から本校を進学先として選んでいただき、ありがとうございます。皆さんのご入学を、教職員一同、心より歓迎いたします。また、福岡県県議会議長であられます香原勝司様をはじめ宗像市教育委員会、地域コミュニティの方々、たくさんのご来賓の方々にご臨席を賜り、心より感謝申し上げます。ありがとうございます。

 さて、先ほど数ある高校から本校を選んでくれたと言いました。数ある日本の高等学校って、何校ぐらいあると思いますか、令和3年の統計では4856校です。いろんな学校が、それぞれの特色や目標を掲げています。国公立大学進学何名以上、就職率何%とか、全国大会出場クラブ数とかです。でも、それはあくまで教育の目標であり、教育の目的をはっきりと示している学校が何校あるでしょうか。

 本校では、教育の目的をスクールポリシーで、はっきりと示しています。それは「人の笑顔のために、人の幸せのために尽くせる人を育てたい」という一点の目的です。次第にも本校のスクールポリシーを載せておりますが、将来、人を幸せにする力をつけるという目的のために、人間性・社会性・主体性という「人間力」と、社会で必要な「七つの学力」を具体的に示し、皆さんに高校3年間で、「人間力」と「七つの学力」をしっかりと身につけてもらいます。

 本校では、授業だけが学習の場と捉えておりません。

もちろん、授業は第一の学習の場とし、大切にしています。しかしながら。学校生活やイベント、部活動を、学習の第二・三の場として、特に、「人間力」をつける場として、大切にしています。先日、甲子園球場で全校応援ができました。すばらしい体験でした。もちろんグラウンドでプレーした選手たちにとってかけがえのない体験だったでしょう。だけどね、アルプススタンドで、必死で演技するチアーの生徒、音楽で鼓舞してくれた吹奏楽部の生徒、全校応援に参加してくれたすべて生徒にとってもかけがえのない体験であったと思います。長いバス移動、寒いコンデション、みんなで声を出して必死に応援した体験、誰かを本気で応援した体験、勝利を本気で願った体験、そんな体験が、一人一人にかけがえのない貴重な経験として蓄積したと思います。それが、人間性や社会性・主体性といった「人間力」に絶対につながるのです。

 私は、教育とは、たくさんの体験をして、それを経験化することだと思っています。言い換えれば、体験を積み重ねて、経験として自分の力にすることが教育することだと思っています。具体的に喩えましょう。ある数式を使って答えを導き出した体験をしました。その数式を使って何度も勉強しました。そして、試験でも、その数式をつかって答えが導きだせました。それが、体験を経験化するということです。サッカーで新しいボールの蹴り方を教わりました。それは体験です。その後、何度もその蹴り方を練習をして、試合でその蹴り方でゴールを決めることができました。まさしく、体験を重ねて経験化することであり、それが教育ということです。

 入学式の告辞として皆さんに伝えたいメッセージは、高校3年間、人間力と七つの学力をしっかりと身につけてください。身につける場所は、教室だけではありません。イベント、部活動、日常の学校生活で、たくさんの体験を積み重ねてください。その一つひとつの積み重ねが、人間性を深め、社会性を逞しくし、主体性を育てて、皆さんの人間力となると信じています。そして、七つの学力を磨き、人の笑顔のために、人の幸せのために尽くせる人に育ってください。これが私からのメッセージです。

 保護者の皆様、大切なお子様を、私ども東海大福岡高校にお預けいただきましたことに、心から感謝申し上げます。お子様の将来への夢の実現、そして、すばらしい大人に成長させ、自分の夢・目標に近づくよう、教職員一同ひとつのチームとなって、常に生徒に寄り添った指導で、取り組んでまいります。また、それには、保護者の皆様のご協力が不可欠であります。学校と保護者の皆様が連携をして、お子様の成長を力強く見守っていただきたいとお願い致します。

 さあ、新入生の皆さん、これから始まる高校生活、たくさんの体験を積んでください。それは、楽しい体験ばかりではないでしょう。苦しい体験、辛い体験もするかもしれません。そんな体験から逃げたいこともあるでしょう。そんな時は、私たち教員が、全力でサポートします。またサポートしてくれる先輩や友人がきっと近くにいるはずです。それが、チーム東海福岡だと信じています。たくさんの友人を作ってください。たくさんの人といろんな話をしてください。そして、たくさんのことに挑戦をしてください。うまくいかなくてもいい。勝利できなくてもいい。失敗してもいい。楽しい体験・苦しい体験・つらい体験、そのすべての体験が、貴重な経験となり、必ずや、皆さんの人生を支える強い人間力となります。新入生の皆さん、これからの3年間、東海大福岡でしかできない多くの体験を積み、それを経験化して、大きな人間力を培ってくれることを信じ、私の告辞といたします。

2024年4月8日

東海大学付属福岡高等学校

校長 津山憲司

  • 前の記事へ
  • 次の記事へ
  • 一覧へ戻る

Page Up

TOP