ようやく春の柔らかな日ざしが感じられる季節となりました。
本日、ここに第58回卒業証書授与式を挙行できますことを、心よりうれしく思います。
只今呼名されました366名の卒業生の皆さん、ご卒業おめでとうございます。
皆さんのご卒業を、教職員一同、誇りに思っております。
保護者の皆様には、この三年間、本校の教育活動にご理解とご協力を賜り、誠にありがとうございました。お子様のご卒業の日に際し、さぞや万感の思いであろうと拝察いたします。心よりお祝い申し上げます。
また、本日は多くのご来賓の皆様にご臨席賜り、厚く御礼申し上げます。
誠にありがとうございます。
■ 3年間の歩みに寄せて
卒業生の皆さん。
私は、皆さんの3年間の努力と成長に心から感謝しています。
授業や部活動、学校生活に取り組む真摯な姿勢、気持ちのよい挨拶、そして何より、さわやかな笑顔。その一つひとつの積み重ねこそが、本校の伝統を次につないでくれたと思っています。
部活動では、女子サッカー部のインターハイ出場、女子バスケットボール部のウインターカップベスト8など、多くの部活動が東海大福岡の名を背負い、目標に挑み続けてくれました。
校内行事においても、スポーツフェスティバルやけやき祭で、皆さんが3年生として見事なリーダーシップを発揮してくれたおかげで、全校生徒の心に残る素晴らしい行事となりました。
この3年間、皆さんは本当によく頑張ったと思います。
■ 「挑戦」と「努力」の価値について
さて、皆さんひとりひとりは、高校生活の中で、自ら掲げた目標を達成できたでしょうか。
もちろん、達成できた人もいると思います。しかし、達成できなかった、思うようにいかなかったという人も多かったのではないでしょうか。
必死に勉強しても第一志望校に届かなかった人。部活動では、努力を重ねても、目標の試合で勝てなかった人。また、試合に出られずベンチから仲間を支え続けた人。
「挑戦したが叶わなかった」という経験、
「努力しても報われなかった」という悔しさを味わった人も多いはずです。
でもね、皆さんに伝えたいことがあります。
意味のない挑戦は、一つもありません。
無駄な努力というものも、一つもありません。
挑戦しなければ、成功も失敗も生まれません。
挑戦したという事実そのものに、大きな価値があるのです。
■ オリンピック選手の言葉から
先日まで開催されていたミラノ・コルティナオリンピック。
フィギュアスケートでは、「りくりゅう」ペアの逆転金メダルが大きな感動を与えてくれました。
そんな中で、私が特に心を打たれたのは、女子フィギュアスケートで、惜しくも金メダルを逃し銀メダルを獲得した坂本花織選手の試合後の言葉です。
「前回の北京オリンピックでは、銅メダルを奇跡的にとれて大変うれしかった。今回は、銀メダルでも本当に悔しいと思えたのは、この4年間で自分が成長した証です」と、なんと前向きで力強い言葉でしょうか。
坂本選手は、今後指導者の道を歩まれるそうです。
彼女ならきっと、自分が届かなかった“金メダル”をつかむ選手を育てていくことでしょう。
■ 「うまくいかなかった経験」こそが、あなたを強くする
これからの人生には、成功も失敗も、勝つことも負けることも、喜びも悲しみもあるでしょう。
素敵な出会いがあれば、時にはつらい別れもあるかもしれません。
人生、うまくいくことに越したことはありません。
しかし、たとえうまくいかなかったとしても、
その過程で費やした努力は決して無駄にはなりません。
むしろ、思い通りにいかなかった時、失敗や挫折を味わったときこそ、
もがき、悩み、踏ん張る経験が、皆さんを大きく成長させます。
その経験が、心の根を太くし、困難に負けない逞しさを育ててくれるのです。
自分自身を逞しく豊かに成長させるチャンスなのです。
■ 卒業生への最後のメッセージ
私から皆さんに贈る最後のメッセージです。
意味のない挑戦などありません。 挑戦することに、意味があるのですよ。
無駄な努力などありません。 努力することは、必ず自分の成長につながるのですよ。
目標に向かって挑戦し続けること、
そして、たとえ失敗してもあきらめずに努力を続けること。
その積み重ねこそが、皆さんの人生を強く、豊かなものにしていくはずです。
卒業生の皆さん、これからの人生、大いに挑戦してください。そして、強く、逞しく、そして豊かな人生を歩んでいかれることを願っています。
「皆さんの今後の人生に、幸多かれ!」と祈り、私の告辞といたします。
2026年3月2日 東海大学付属福岡高等学校 校長 津山憲司