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東海大学福岡校長先生のブログ

2022年度入学式告辞

2022/04/08

2022年度入学式告辞

校長  津山憲司

 

陽春の候、陽気に満ちた暖かい春という言葉にふさわしい朝となりました。

本日、ここに東海大学付属福岡高等学校 第57回入学式を挙行できることは、誠にうれしく思うところでございます。ただいま、入学を許可いたしました、凛と目を輝かせた新入生の皆さん、保護者の皆様、ご入学おめでとうございます。

福岡県内の数ある高校から、また日本の数ある高校から、本校を進学先として選んでくれて、ありがとうございます。皆さんのご入学を私たち教職員一同、心より歓迎いたします。

 

さて、本校は東海大学の付属高校として、東海大学の建学の理念のもと、文武両道を通した人間教育に力を入れている学校です。皆さんの向かって右手上方に、東海大学の建学の精神として四つの言葉が書いてあります。皆さんがこれから3年間、日々学ぶ教室の黒板の上にも常時掲げています。本校では、この学園の建学の精神を基本として、4つのスクールポリシーを定めています。保護者の方は、お手元の式次第の裏表紙に載せておりますので、ご覧いただきながら、聞いていただきたいと思います。

 

まずは、「エデュケーションポリシー」理想とする教育であります。「素直な心と感謝の気持ちをもち、主体性と気概をもって、何事にも挑戦することで、ひとの笑顔のためにがんばれる人を育てたい。」という崇高な理想にむかって進めています。笑顔というのは人に伝わります。人の笑顔をみると自分も笑顔になれます。実は、人を笑顔にするということは、自分も笑顔になれるということです。笑顔という言葉を幸せという言葉に置き換えてみてください。人の笑顔や幸せのためにがんばれる人は、実は、自分も笑顔になれる、自分も幸せになれるということなのです。だからこそ、人の笑顔のために、人の幸せのためにがんばれる人になってほしいと思っています。それが、我々が理想とする教育です。

 

次に「人間力を育てる」ことを、ナビゲートポリシーとしています。これは、3年間でどのような人に育ってほしいかという我々の教育の目標となっています。そして、カリキュラムポリシーでは、「7つの学力」というコンピテンシーを提示し、具体的にどのような力をつけてほしいかを示しています。最後に、「スクールライフポリシー」です。学習・イベント・クラブ活動を、どのような考え方で活動していくのかを示しています。昨今の新型コロナウィルスとの闘いは、まだまだ終息しそうにありません。

 

コロナ禍の中、本校では感染拡大防止対策に力を注ぎながら、できるだけリアルな教育にこだわります。オンライン授業も実施しますが、できるだけ対面での授業を大切にします。また、スポーツフェスティバルやけやき祭と呼んでいる文化祭など、極力実施していく方向で進めています。そして、SDGsや仲間と共に成長するチーム力を意識して日々のスクールライフを進めていきます。

 

さて、新型ウィルスのコロナ禍は、もう2年以上続いています。コロナ禍のなか、ピンチをチャンスに変えたことも多くあったと思います。特に、オンラインやSNSの浸透は目に見張る進化がありました。国や町が閉ざされた状況でも、オンラインで繋がることが簡単にできるようになりました。今後はさらに、世界とオンラインで繋がり、グローバルな活動が広がると思います。そして、オンラインだけではなく、海外に実際出かけたり、留学したり、海外との交流する機会が、確実に増えてくると思います。

 

一方、現在の世界情勢に目をむければどうでしょうか。連日、ウクライナとロシアの戦争がリアルに報じられています。ウクライナの美しい街が破壊され、人々の平和な日々が崩され、多くの人の命が奪われています。最近では、ジェノサイト・大量虐殺が起こっていることも明白になりました。明らかに、ロシアの戦争犯罪が起こっています。ですが、世界はこの状況を止めることができません。日本も決して無関係ではありません。自分たちから遠いところのこと、関係のないことではなく、わたしたちが生きているこの地球上で起こっていることです。私たち自身には、直接何もできないかもしれませんが、関心を持って注視していかなければならないと思います。

 

ウクライナだけではありません。世界のいろんなところで、民族・宗教などが要因で争いや紛争が起こっています。また、温暖化問題や食糧問題など今後の世界には多くの課題があります。現在の日本の社会そして世界の情勢には、答えの見出せない課題が多くあります。皆さんは、今後、そのような世界に歩み出さなければなりません。だからこそ、豊かな感性を育み、主体的に社会に関われる人間力が一番大切になってきます。

それには、多面的に物事を考えられる力であるコンピテンシー「7つの学力」を3年間でしっかりと身につけることが大切だと思っています。そして、3年後には、「人の笑顔、人の幸せのために尽くせる人」に育ってほしいと思っています。

 

保護者の皆様、大切なお子様を、私ども東海大福岡高校にお預けいただきましたことに、心から感謝申し上げます。私ども教職員一同は、お子様の将来への夢の実現にむけて、全力で当たる決意でございます。そして、卒業時には、すばらしい大人に成長させ、自分の夢・目標に近づくよう、私たち教職員一同、ひとつのチームとなって、常に生徒に寄り添った指導に、取り組んでまいります。それには、教職員と生徒そして保護者の皆様との信頼関係が肝要になると思っています。より良い教育には保護者の皆様のご協力が不可欠であります。学校と保護者の皆様が連携をして、お子様の成長を力強く見守っていただきたいとお願い申し上げます。

 

さあ、新入生の皆さん、これから始まる高校生活のなかで、周りの人ために、仲間友人のために、誰かのために尽くしてください。それが、実は皆さん自身の力となり、皆さん自身の喜びとなり、皆さん自身の幸せにつながることとなります。

人の笑顔のためにがんばれる、人の幸せのために尽くせる人に成長してくれることを信じ、私の告辞といたします。

 

2022年4月8日

東海大学付属福岡高等学校 校長 津山憲司

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