このページの本文へジャンプする

東海大学福岡校長先生のブログ

2019年度入学式 校長告辞

2019/04/06

2019年度入学式 校長告辞

 

桜花爛漫、そんな言葉がピッタリとくる日になりました。先日来の花冷えの気候が幸いし、校庭の桜の花が皆様の入学を待ちわびていたように咲き誇っています。本日、ここに東海大学付属福岡高等学校 54回入学式を挙行できることは、誠に喜びにたえないところでございます。

ただいま、入学を許可いたしました、凛と目を輝かせた393名の新入生の皆さん、保護者の皆様、ご入学おめでとうございます。特に、福岡県の数ある高校から、また日本の数ある高校から、本校を進学先として選んでくれて、ありがとう。皆さんのご入学を私たち教職員一同、心より歓迎いたします。

また、校務ご多用中にもかかわらず、ご臨席いただいております、宗像市教育長の高宮様、福津市教育長の柴田様、日本赤十字九州国際看護大学の田村学長先生そして中学校の校長先生、地域コミュニティー運営協議会会長様をはじめ、多くのご来賓の皆様に、厚く御礼申し上げます。

さて、本校は東海大学の付属高校として、東海大学の建学の理念のもと、文武両道を通した人間教育に力を入れている学校です。また、本校では、皆様のお手元の入学式次第の裏表紙に載せております、スクールスローガン・スクールポリシー・そして、スクールゴールという明確な設定のもと、教育活動を展開しております。

スクールスローガンとは、本校のイメージを簡潔に言葉で表した言葉です。本校を一言で表すと、「Team Tokai Fukuoka!」、本校では、あらゆる活動をチーム力団体戦で取り組み、仲間と共に未来を切り開き、そして仲間や周りの人へ感謝の心を育てる。ひとつのチームのような学校をめざしています。二つ目は、「Be the No.1!」 厳しさを乗り越え、高い志と大きな夢に挑戦することでナンバーワンをめざし、たとえナンバーワンになれなくとも、真のオンリーワンに成長できる教育です。そして、三つ目が「The hero is you!」生徒が主人公になる活動を通して、すばらしい大人に育てる教育を展開しています。

先日、「令和」という新しい元号が発表になりました。「初春の令月にて、気よく風和らぎ、」という万葉集の一説が典拠となった文字です。「令月」というのは、厳しい寒さに耐えて、見事に咲き誇る梅の花ように、それぞれの花を大きく咲かせる。という解釈だそうです。私は、本校のスローガンである「Be the No.1!」とよく似た解釈の漢字だと思いました。ナンバーワンをめざし、厳しさを乗り越えることで、真のオンリーワンに成長し、自分だけの美しい花を咲かせる。まさに、「令和」の「令」と同じ解釈であります。そして、「令和」の「和」とは、平和の日々に心からの感謝の念を抱き、希望に満ちあふれた新しい時代を共に切り開いていく決意表しているそうです。まさしくチーム力で新しい未来を切り開くという「Team Tokai Fukuoka!」本校のスローガンにぴったりと当てはまっています。

すなわち、これから皆さんが進もうとする「令和」という時代に、本校の「Be the No.1!」「Team Tokai Fukuoka!」という考え方は、まさに先駆けと言えます。安心して本校に飛び込んできてください。「令和」という新しい時代を堂々と生きていく力を本校は必ず育てていきます。

では、「令和」という新しい時代とはどんな時代でしょうか。現在の社会情勢は、SNSの普及やAI(人工知能)・ロボットなどの社会進出によって、どんどん変化していこうとしています。いや、変化ではなく「進化」を遂げようとしているのかもしれません。そのような社会情勢のなか、私が新入生の皆さんに望むことは、「主体性」だと思っています。第35代アメリカ合衆国大統領ジョン・F・ケネディの就任演説の中で有名な一説があります。「国があなたのために何をしてくれるではなく、あなたが国のために何ができるのかを考えようではありませんか」という言葉です。

皆さんに当てはめると、「学校があなたに何をしてくれるのではなく、あなたが学校に何ができるのか」・「授業があなたに何をしてくれるのではなく、あなたが授業にどうかかわっていけるのか」・「チームがあなたに何をしてくれるのではなく、あなたがチームのためにどんな貢献ができるのか」を強く考えてほしいと思っています。「あなたが何ができる」いや「自分が何ができる」「自分自身」を主語にできるような主体的な考え方を持ってほしいと思っています。「自分が、学校に・日々の授業に・クラス活動に・クラブ活動に、そして友人や仲間に、どうかかわっていけるのか」ということを、「自分が」を主語にして高校生活大いに挑戦してください。

皆さんが主体的に挑戦する目標として、本校では三つのスクールゴールを設定しています。それは、授業 日本一、部活動 日本一、挨拶と笑顔 日本一という三つのゴールです。まずは、授業日本一とは、授業に皆さんが主体的に参加して、こんなことがわかるようになった、こんな力がついた、こんな考え方ができるようになった、という授業に対する満足度が日本一ということを目指しています。本校は部活動も盛んな学校です。いろんな部活動がめざましい成果を出してくれています。もちろん、全国制覇・日本一を果たす部活動が出てきてくれることは、大変うれしいことであります。しかしながら、本校の部活動の目的は、人間教育にあります。部活動を通して逞しい大人に育てることこそ、部活動の本当の意義です。そういった意味で、部活動日本一という目標は、部活動を通した人間教育、部活動を通した成長こそが日本一というゴールです。私は本校生徒の挨拶は日本一の挨拶であると自負しています。きちんと立ち止まって、相手にしっかり体の正面を向けての挨拶を習慣づけています。また、笑顔は内面から自然とでるもので、人を幸せにするものです。私は、本校の挨拶に心からにじみ出る笑顔が加われば、日本一の挨拶と笑顔になると思います。

このような三つのゴールを目指して、高校生活において、主体的に努力を重ねることで、どこの世界でも通用する人間力を身に付けることができます。人間力を育てることは、本校のスクールポリシーすなわち本校の教育の根本・原点であります。

 

そこで培った人間力は、きっと将来社会に出て、誰かの力になる、困っている人を助ける。苦しんでいる人を救う、迷っている人を導く、そういった人のために尽くすことができる人に育っていくことだと信じています。皆さんが、これから始まる高校生活のなかで、周りの人ために、仲間友人のために、誰かのために尽くしてください。それが、実は皆さん自身の力となり、皆さん自身の喜びとなり、皆さん自身の幸せにつながることとなります。どうか、人のために尽くすことが、自分の幸せと感じられる人に成長してください。

最後に、保護者の皆様、大切なお子様を、私ども東海大福岡高校にお預けいただきましたことに、心から感謝申し上げます。

私ども教職員一同は、お子様の将来への夢の実現にむけて、全力で当たる決意でございます。そして、卒業時には、すばらしい大人に成長させ、自分の夢・目標に近づく進路に繋げるため、私たち教職員一同、ひとつのチームとなって取り組んでまいります。本校は学校改革の真っ最中であります。アクティブラーニングを柱とした授業改革。挨拶・人への思いやり・マナーなどを、普通のレベルからさらにもっと高いレベルに引き上げる改革。また、教師の働き方改革や部活動改革にも着手していきます。そういった改革も、教職員と生徒そして保護者の皆様との信頼関係が肝要になると思っています。保護者の皆様には、ぜひご理解をいただき、学校を信頼していただきたいと思っております。より良い教育には保護者の皆様のご協力が不可欠であります。学校と保護者の皆様が連携をして、お子様の成長を力強く見守っていただくことを、お願いいたしまして、私の「告辞」といたします。

 

2019年4月6日

 東海大学付属福岡高等学校 校長 津山憲司

  • 前の記事へ
  • 次の記事へ
  • 一覧へ戻る

Page Up

TOP